官僚になれなかった夏

はじめまして。ブログ初心者のNao-Naoと申します。このブログでは日常の時事問題や公務員試験の勉強・受験時の心構え、就職活動等について書いていきたいと考えております。何卒よろしくお願いいたします。

★【⑰】官庁訪問体験記 2019'★

こんばんは。

Nao-Naoです。

 

久しく間があいてしまい、申し訳ありませんでした。

仕事が忙しく、慣れない時差出勤というものも味わわせていただきました…

 

また、案外私の近くにもこのブログを見てくださっている方がいて、

凄く嬉しかったです。ぜひ諦めずに頑張ってくださいね。

意外と模試は難しい問題が出るものですから、模試を受けても凹むことが無いようにしてください。

そんな時は是非経営者の目線で物事を見るようにしてください。

もし、過半数が合格ラインすれすれぐらいだったら、みんな追加講座は取らないですよね…それなら、難しい問題を出して、受験生にはっぱぐらいかけるでしょう。

そういう視野を持って、勉学にも生かしてくださいね。

 

さて、だいぶ昔に書いたのでボヤっとしか覚えてませんが、文科省の3回目だったと思います。前回の分は貼っておきますので、また一読くださいませ。

 

nao-nao.hatenadiary.com

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情報共有の場と化した私のテーブルでしたが、他のテーブルの人々が呼ばれて行き、

帰ってくる人もいれば、そのままの人もいる、という恐怖の時間を過ごしました。

みんな、帰ってきた人に「どうだった?」「年次はどれぐらいだった?」「どんなことを聞かれた?」と質問攻めにしていました。

私も含めて凄い嫌な時間であったことは間違いないでしょう。

 

その後、時間が経過し、皆の疲労が顔に出始めた頃に担当者が入ってきます。

そして、「皆様、長時間にわたり、本当にお疲れさまでした。これから番号を呼ぶ人は荷物を全て持って、部屋の外に並んでください。」と矢継ぎ早に言い、番号が呼ばれ始めました。いわゆる「虐殺」が始まったのです。

さっきまで、疲労困憊としながらも健気に振舞っていた志願者が一人、また一人と呼ばれて行きます。もう皆覚悟を決めているのか、無駄なことは一切言わず、呼ばれなかった私達も、無言で見送ることしか出来ませんでした。

時刻はおおよそ18時頃…これで、部屋の3/4が消えたことになります。

中にはテーブルに一人しか残らなかったところもあり、すぐさま、他のテーブルから「一人にならず、こっちにおいでよ!」と助け舟を出してあげていました。

 

残った私達には別の担当者が入ってきて、「今から19時20分まで夕食を取ってください。5分前には必ずこの部屋に戻るようにしてくださいね。」と言い、夕食時間が始まりました。と言っても、また下のコンビニか食堂しかないので、今回は大人しく食堂を利用することに。

案外安く食べることが出来ましたが、皆、それどころではない様子でメモを読んだりしていました。奇跡的に私達のテーブルにはそのようなタイプの方がいなかったので、皆で文科省に入ったら何をしたいかなど、構想のブラッシュアップに時間を費やしたのを覚えています。

 

さて、部屋に戻ると、コンビニ飯を食べていたグループがもうすでに臨戦態勢に入っており、ドアが開く一回一回にびくびくしていました。

私自身は高を括っていたので、何とも思いませんでしたが、後日、友人に聞くと確かに心臓には良くなかったと言っていました(文科省の友人談)。

 

ここで、19時20分となり、また担当官がやってきて、3人程度の番号を読みました。そこに私の番号があり、慌てていくことに。

食後すぐに呼ばれると、お腹が膨れたばっかりなのに美味しくなくなっちゃうよ…と思いながら面接会場に到着しました。実際に、食後すぐは血流が胃や内臓諸器官に集まっているため頭の回転が鈍くなってしまいます。

だから、官庁訪問ではあまり食べすぎないように…

 

そこでは、研究開発局の年次高めの方がおり、凄く威圧感を出していました。あまり考える人はいないのかもしれませんが、私は年次が着実に上がっていることに対しての喜びが強く、威圧感などは無視していました。

年次が高く、引き出しが多いのにも関わらず、志望動機、ガクチカなど、極めてオーソドックスな質問ばかりされました。食いつき自体は非常によく、頷いてもくれますし、時折、「そういう体験、私もしてみたかったなぁ…」と言ってくださりました。

しかし、+αの質問は非常に鋭く、「なぜ今に多文化共生なのか、ドイツなどでは見直す動きもあるようだけど、あなたはどう思うのかな?」と突かれた時には正直、焦りました。

 

なぜなら、フランスやドイツは移民の増加によって社会不安が増大し、問題として表面化してきているからです。そこで咄嗟に出たのが「和の心」でした。

「外国からの方々を無条件に受け入れるのではなく、多文化共生には相手を許容する『和の心』を根付かせないといけない。そのためには許容ということをまず幼い頃から覚えさせないといけない。つまりは外国人も日本人と同じ道徳心を持たせる教育を国内外に伝播させる、そのための重要なキープレイスとしての日本である。だから、日本の成功した多文化共生教育を更に拡充し、宗教観などの壁も取り払えるようにしたい。それが出来るのは教育だけだと信じています。」と説明しました。

今から思うともっと上手い言いようもあったでしょうが、面接官からは「正直、ここまでの答えが出てくるとは思わなかった。君は打たれ強いね。そういうメンタルは恐らく官僚で最も求められるから、これからも鍛えていきなさいね。」と褒めていただきました。

 

待機室に戻った後、数人が呼ばれましたが、それ以外は動きが無く、21時を迎えました。みんないよいよ疲弊しきった頃、担当者がやってきて、「皆さん、長丁場、本当にお疲れさまでした。これから番号をお呼びするので、呼ばれた方は荷物を全て持って部屋の前に並んでください。」と言いました。

私は第二順で呼ばれ、部屋の前に並びました。同じく呼ばれたのは5人(私を含む)。担当者の先導で、階を移動し、5人まとめて会議室に通されました。

そこで、担当者の方から「本日はお疲れさまでした。当省といたしましては、あなた方のことを非常に高く評価しております。第2クールもお待ちしております。」と言われました。皆凄く報われたような顔になり、晴れやかな気持ちで文科省を出て、霞ケ関駅まで歩いたのを覚えています。

 

しかし、ホテルに帰ったのは22時、明日は内閣府官庁訪問があり、8時30分には入っておかなければなりません。温泉は泣く泣く諦めて、部屋風呂で我慢し、翌日提出する志望書を読みながら、床に就きました。

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これで、官庁訪問文科省編は無事に第2クール呼ばれるという形で幕を下ろしました。

官庁訪問という極限状態の中でも、文科省でも翌日行く内閣府でも大切な友人が幾人も出来ました。そういう心の余裕を持ちながら、読者の皆様には官庁訪問に行っていただきたいと思います。

 

次は、「可及的速やかに」書きたいと思っておりますので、是非ご期待くださいませ。また質問などある場合は、Twitterにて「官僚になれなかった夏」と検索し、気楽にDMを飛ばしてくださいね。

精神的に追い込まれる公務員試験、官庁訪問、気負わず乗り越えていきましょう。

 

これからも読んでいただければ嬉しいです。

それでは、また。

 

Nao-Nao

 

追伸

最新稿を書きましたので、是非続けてお読みください。

 

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★【⑯】官庁訪問体験記 2019'★

こんばんは。

Nao-Naoです。

 

約一か月ぶりの更新になります。

「可能な限り速やかに」とは何だったのか…

 

前回の分の文科省のリンクを貼っておきますので、また一読いただければと思います。

 

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 今回は文科省編の中編になります。少し期間が経ちましたが、また読んでいただければ嬉しいです。

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私が部屋に戻ってから、次々と第二陣、第三陣と呼ばれて行きました。

人によっては人事面接であったり、原課面接であったようです。

比較すると人:原=50: 50ぐらいであったので、恐らくは希望した仕事をしていらっしゃる官僚の方の手が空き次第、対応してくださっているのではと感じます。

まず、一度ではさすがに切ったりしないのかなと考えていました。

 

しかし、全員が呼ばれ終わった頃になると、担当の方が入ってきて、「今から呼ぶ番号の方は荷物を全て持って廊下に並んでください」と言いました。

みんなさっきまで呑気に話していたのに、一転、お通夜のような状態になり、皆自分の番号が呼ばれないように祈っていました。

 

理由は簡単です。かつて書いた官庁訪問体験記でも出てきました「大虐殺」だからです。この大虐殺はおおよそ①昼前と②夕方の二回あります。

この「大虐殺」によって部屋の中のおよそ半分が消されます…割合が示されると皆がお通夜状態になる気持ちも分かっていただけるのではないかと思います。

 

さて、実際に半分ほどが減らされましたが、私達の机では一人しか減っておらず、皆が仲良く食堂でご飯を食べることができました。

 

私のお勧めは食堂ですが、どうしても他課のお昼休みと一緒になってしまい、混みあってしまいます。

そのため、偶然机が確保できなかったときは下にあるファミリーマートでお昼を買うのも一計だと思います。このファミリーマートにはクリーニング店も併設されており、並ぶところを間違えないようにすることだけ気を付けて下さいね。

 

さて、お昼も終わり、また死線が始まります。

すぐさま担当者が入ってきて先程と同様に番号を呼んでいきますが、大体五人以内ですので皆安心して面接へと向かっていきます。

中にはトイレを兼ねて、先遣隊の行き先を見に行く猛者までいたほどです…

 

私は先程と同じく二回目か三回目に呼ばれました。

今回は人事面接で総合教育政策局の方が面接官でした。年次は十二年~十五年の方で順調に年次が上がって行っており、安心しておりました。

面接内容はまず、自己紹介を志望動機を含めてして下さいとのことで、聞かれ方がこれまでと異なっていたので少し戸惑いました。

しかし、やりたいことが変わるはずもなく、私は大学院での経験の際に志望動機を埋め込み説明しました。

 

すると、面接官の方は「重要性は省としても痛感しているが、あなたから見て、どのようなところが最も至らないと思うか。」と質問されました。

私は文科省の行っている施策自体に問題は無いが、現場に対して「どうして多文化共生を理解させなければならないのかという動機づけの部分が浸透しきれていないのではないか」と申し上げました。加えて、いかにしっかりした制度であったとしても、現場の人間がその重要性について理解できていないと、施策の効果は薄れてしまう、とも伝えました。

面接官の方は非常に理解してくださり、「ウチとしてもその点は非常に憂慮しています。今は○○(施策)を打ち出して…」と教えてくださりました。

 

そして、「最も苦労した体験はなんですか。」という質問になり、私の所属していた部活における発表会において発表者として部内調和を図ったこと、意見を集約し、役割を割り振って、専門性を高めたこと、等について答えました(結果はもちろん優勝で、努力したから順位が上がったという結びになります)。

 

最後の逆質問は人生100年時代の生涯学習の重要性について(広い視野)と自身が行きたい部署について(狭い視野)の両面の質問をし、人事面接は終わりました。

 

部屋に戻ると先程と同じように質問攻めにあい、ホワイトボードで説明しながら、情報共有を図りました。三人寄れば…とはよく言ったもので、全く予想もしなかったところから切れ味の良い質問をいただいたりして、仲間内で共有し合っていました。

一人が質問を共有すれば、皆自身ならどう答えるか、を机のメンバー考えるので、頭の体操兼模擬面接みたいな感じで臨戦態勢の維持にも資していたと思います。

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少し短いですが、今回はここで区切ろうと思います。

 

ではまた時間がかかるかもしれませんが必ず更新はしますのでこまめに読んでいただければと思います。

 

これからも役立つニュースや体験記を書いていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

Nao-Nao

 

追伸:次回分のリンクも貼っておきます。

 

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★【⑮】官庁訪問体験記 2019'★

こんばんは。

Nao-Naoです。

 

今日は文部科学省編第2回目となりますので、お付き合いください。

前回分は以下に貼っておきますので、また一読いただければと思います。

 

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私は人事面接に呼ばれ、友人達と仲良く情報交換していたところから一転、

1人で荒波に漕ぎ出すことになりました。

しかし、2回目ということもあり、気はだいぶ楽なものがありました。

 

今回は人事面接で、10年目の文化庁の方が面接官でした。

1つの部屋を仕切り板で細かく区切っており、入り組んだ中での面接会場でした。

相手はドリンクとチョコレートを卓上に出して面接しており、

極めてラフな印象を受けました。

 

まず、ご自身のキャリアについて説明され、今は現有文化財の有効活用を主に考える部署に在籍されているとのことを話されていました。

この時間はただひたすらに聞き流しながら自身の発言を頭で反芻するのではなく、自身の発言の後に必ず逆質問の機会が与えられるので、その糸口を探す時間と捉えるべきだと思います。

 

相手の説明が終わるといよいよ面接です。

最初は簡単に氏名と自己紹介、志望動機を求められます。

志望動機を最初に聞いてくれるあたり、優しい面接官だと感じました。

先程の集団面接時に述べたものをしっかりと伝えきるようにしましょう。

志望動機はこの文科省にいる間、絶対に変えてはいけません。

この官庁訪問では一貫性答弁能力が見られていると言っても過言ではないのです。国会答弁で官僚が根拠を二転三転としていないように、あなた自身が一官僚として自身の意見をどれだけ堅持できるかが問われているのではないでしょうか(上積みは良いですが、横出しはなかなか一貫性の維持という点で厳しいと思います)。

 

そしてその後はもちろん志望動機の深堀りです。

私の場合ですと「多文化共生以外ではどのようなことをしてみたいか」でした。

つまり、二の矢三の矢を用意しておかなければならないということですね。

しっかりと「郷土教育」について述べ、加えて、郷土教育は多文化共生への道標になり得るというような話をしたような気がします。

相手は常に私の顔を見ながらメモを取っており、私も常に相手の目を見ながら話を見るように心がけていました。

 

説明し終わった後、面接官からは「私がこれまで持っていた価値観を変えるようなパラダイムシフト的な考えを聞くことができ、すごく嬉しいです。正直、大学院卒の方はこんなに物事を考えているのかと考えさせられました。」と非常に高い評価をいただきました。

そして「そのモチベーションの高さを維持する方法について教えて欲しい」と質問をされました。

私はジムに通っていたので、運動と熱いお風呂に入って気持ちをリフレッシュさせること、また、こまめにメモを取り、自身のしてきたことを見つめ直すことが最もモチベーションを維持する方法だと伝えました。リラックスすべきところはリラックスすることが大事だとも伝えました。

相手も同意してくださり、自身も日記をつけていることやジョギングをしていることなどを仰っていました。

 

そして、私のサークルでの経験について「人を叱ることが難しいと言われる中、サークル内での問題因子について対処する際にどのようなことに注意を払いますか」と質問をいただきました。

私は注意する際は必ず人格攻撃にならないように気を付けながら個別の事案に鑑みて物事自体を注意するようにする、と説明しました。

具体的には、どうしてそのような行動をしたのか、今から考えてどう感じるのか、人が自分に同じことをしたらどう感じるのか、次からはどのように対応していこうと考えているのか、について聞き取ると伝えました。

面接官はメモを取りながら「私自身、官夏さんから注意を受けるとしたら凄く新鮮な印象を受けると思います。人格攻撃に気をつけながら注意をする術をもう身に付けられているというのは素晴らしいことだと思います。」と言っていただき、凄く嬉しかったです。

 

逆質問では「①キャリアフロー及び今努力されていること、②文化財を活用した郷土教育についてどのように考えているか」について聞き、次の面接時に使える話のネタをもらいました。

 

そして30分程度して面接が終わると、面接官の方が「これ、控え室で良かったら食べて!いい話聞かせてもらったし、私が最終面接官なら絶対採用したいと思う。上手く希望部署の人と当たれるように希望出しておくから、楽しみにしておいてね。」と言ってキットカットをくれました。

部屋に戻って質問攻めを受ける中で、メモ帳に今回の面接のことを書き、頂いたキットカットを食べ、前にあるホワイトボードに内容を書きながら、質問に答え、みんなならどう答えるかなどを話をしながら呼ばれなかった人達は、次の面接の機会を待っていました。

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今日はここまでにしておきます。

一度の面接の話しか書いていませんが出来るだけ密度が濃くなるように頑張っておりますのでご容赦いただきたいと思います。

次回で、文科省編一日目は終わりにして内閣府編を書いていきたいと思います。

 

では、皆様もよくご自愛ください。

コメントなど頂ければ可能な限り反映していきたいと思いますので、何かあればよろしくお願いいたします。

 

近いうちに書き上げられるよう頑張ります!

 

Nao-Nao

 

追伸:次回分のリンクも貼っておきます。

 

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★【⑭】官庁訪問体験記 2019'★

おはようございます。Nao-Naoです。

 

新年に入りましたが、なかなかコロナは落ち着く様子がありません。

民間企業にはテレワークを求める一方、

私共はテレワークできず、毎日仕事場に行っております…。

 

また、今日はセンター試験ですね。

10年程前の自分には、親と同じく「もっと勉強しなあかん!」と言うでしょうね…昔は勉強の大切さが分かってなかったなと反省しています。

 

本日は久しぶりに2019年度の官庁訪問について書きたいと思います。

当時はコロナも無く、普通に官庁訪問できていましたから、そこら辺は少し変化があるかもしれないとご理解ください。

 

過去の分は④の始まりだけリンクを貼っておきますので、気になる方はご覧になってください。

 

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官庁訪問初日(6月26日)は、文部科学省に行きました。

 

初日は文科省の一階(?)エレベーター上がってすぐのところで暫し待機し、係の人の案内に従って上に上がりました。

私は昨年にも来たことがあったので、迷うことはなかったのですが、他の訪問者達は少し迷っていた感じでした。

 

昨年と同様の控室に入り、一軍二軍の話を聞いた時のことを思い出していました。

終電の時間や経路を記入し、係に提出、名刺代わりの入省証を受け取ります。

 

しばらくすると、呼び出し係の人が来て、5人ずつ呼び出していきます(この時は3人程度の係員が来て入れ代わり立ち代わり訪問者達を連れて行っていました)。

そして、入口面接という名の集団面接が始まりました。

面接官の方々は女性が真ん中に座り、左右に男性が1人ずつ、合計3人。訪問者側は私含めて5人でした。

 

私は官庁訪問を一度体験している身なので、面接自体に緊張はしておりませんでしたが、何を聞かれるのか、気になっていました。

 

全員が着席すると、真ん中の女性の方が訪問者達の自己紹介を求めてきました。

内容は氏名、志望動機、そして「あなたは周りの人からどう思われているか」でした。

前2つは準備しており、最後の質問も普通に就活をしていれば二次面接ぐらいで聞かれるオーソドックスなものだと感じました。

 

私は2番目に答え、志望動機は「多文化共生教育の推進」、周りの評価は「太陽のようだと言われます」と笑顔で答えました。

集団面接だったので、突っ込んで聞かれることはありませんでしたが、今から思うと、「太陽って自分で言うか…?」と思いますね(笑)

多文化共生教育の推進は大学院で学んでいた時にアフリカや中東からの留学生がお子さんを連れてきており、「日本文化以外の学びの場がない。もっと他文化と接する場がないのか」と言われ、考えたのがきっかけでした。

 

さて、一巡して色々な方がおりました。

「スポーツ教育の重要性を…」であったり、「いじめられていた経験から不登校教育の…」であったり、上手くどなたとも話題が被ること無く、安心したのも束の間、すぐさまやりたい内容を政策に落とし込むとどうすれば良いか、と質問されました。

 

そこで、しっかりと温めてきた「ICTを利用した遠隔地からの他言語による日本文化を含めた他文化理解」を説明しました。

他の方も上手く説明できていたようでしたが、面接中は正直、相槌なんて適当に打っているだけで、本当に聞いている人はごく一部なんだろうなと話半分で相槌を打っていました。

 

そして、最後に4つのお題を出しますので各々好きな題を用いて文科省がどう取り組めばよいか提案してください、と言われました。

これは予想していなかった問題で焦りましたが、お題は⑴G20、⑵東京オリンピック、⑶イノベーション、⑷地方創生、でしたので、内閣府でも使う予定の⑷を選択しました。

郷土教育の重要性、地場産業の活性化、地元の人と協力した”教育の外部化”、を織り交ぜて力説、何のことなく自分の番を乗り切ることができました。

 

その後、控え室に帰った私達は机にあるホワイトボードを使って、他所の部屋ではどんな質問がされたか、等の情報共有を図りました。

同じ机に座った訪問者同士は仲良くなる傾向にあります。官庁訪問の間は一喜一憂も共にしますし、「エレ送」に同卓の仲間がされるとLINEで連絡が入ることもあります(他省庁の情報等も多々得られることもあります)ので、是非うるさくなり過ぎないようにみんなと話すようにしましょう。

私自身では、この文科省官庁訪問で2人の友人を見つけることができ、今でも年賀状の交換やZOOM飲み会等近況の報告をし合うことができています。

 

さて、情報交換を終える頃には全員が部屋に戻ってきており、今度は一対一の面接に呼ばれていきます。

私は2回目に呼び出され、文化庁の方と面接することになるのですが、続きはまた近いうちに書かせていただければと思います。

 

久しぶりに書いた拙いブログを読んでいただき、ありがとうございました。

受験生の方におかれましては健康によく留意して最善の結果を残せますことを祈念しております。

また、公務員を志望される方におかれてはコロナに感染しないよう、よくよくご自愛くださいませ。

 

ではまた近いうちに。

 

Nao-Nao

 

追伸:次回分のリンクも貼っておきます。

 

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★【新年の挨拶】謹賀新年★

ご無沙汰しております。

Nao-Naoです。

 

新年明けましておめでとうございます。

旧年中は予想していたよりも多くの方々に私のブログを読んでいただき、本当にうれしい限りでした。

本年は言行不一致にならないよう、しっかりと定期的にブログを書いていきたいと思います。

 

今年もコロナが収まる気配は無く、明日の菅首相の会見で関東圏において「緊急事態宣言が出されるのでは」という憶測が飛び交っております。

Gotoの開始、停止、変異種の発生など日々刻々と変化していく日本、世界において私達は如何に考えていけばいいのか、しっかりと自身で思いを巡らせる必要があるのかと思います。

 

このような環境の下で新たに国家公務員になられる皆さん、また、国家公務員になりたいと志望される皆さんは国民に思いを馳せ、しっかりと考えられる官僚になってください。

まさしく、終戦時の詔書に改めて立ち返り、「義命の存するところ」を考える行政運営をしなければならないと考えます。間違っても「時運の赴くところ」に立脚した政治をしてはなりません。

今の政治は…なかなか難しいところですが、是非「義命」と「時運」の違いは新しく霞が関に入られたり、永田町の関係者となられる方々に覚えておいていただきたいです。

 

さて、説教臭くなってしまいましたが、しっかりこのブログも動かしていきたいと思いますので、本年も何卒よろしくお願いいたします。

 

皆さんの健康を心より祈っております。

 

Nao-Nao

★【過去問】国家公務員総合職試験(政治・国際区分)政治学★

おはようございます。

Nao-Naoです。

 

本日、私は有給消費の一環としてお休みをいただきましたので一稿書かせていただきます。

 

今回は趣向を変えて公務員試験の過去問について考えていきたいと思います。

過去の記事ですと、以下に貼り付けたのが趣旨に最も近いですね。

 

nao-nao.hatenadiary.com

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 *多分に漏れず、全文を載せると著作権の関係から問題になる可能性がありますので、端的にまとめなおしておりますこと、ご承知おき下さい。可能な限り、問題文の本意から逸れないようにはまとめているつもりですので、何卒宜しくお願い致します。

 

以下、問題、

 

政治学】民主主義(デモクラシー)について…(中略)…今日においては,民主主義を超える政治体制は存在しないというのが大方の見方である。このような民主主義に関する政治理論の展開を複数の研究者を挙げながら論じなさい。

 

この時、私が思い浮かんだのは「シュンペーター」「ダール」「ルソー」ぐらいでした。この程度では論述できるわけありませんし、完全な準備不足でした。

 

今でしたら、もう少しまともな内容で書けるのではと思います…。

 

<考え方(一例)>

「理論の展開」を求められていますが、まずは民主政の歴史から述べなければ字数は埋まりません。

民主政を初めて実践したのは古代ギリシャ都市国家(ポリス)アテナイであった。この時の選択可能な政体としては①一人の王が支配する王政、②少数の優れたものが支配する貴族政、③多数を占める人民が支配する民主政、がある。

しかし、平等の範囲は市民権を持つ成人男子に限られており、女性や奴隷は当然のごとく排除されていた。この「平等原則」は既存の社会的ヒエラルキーに挑戦する非常にラディカルな一面もあったため、プラトンを筆頭とする反民主主義的傾向を持つ論者達は無知な民衆とそれを煽る扇動者(デマゴーグ)による悪しき政体という判断に至ることになる。

総合的に俯瞰して考えると、古代の民主政は「直接民主主義」のことを指しており、今の私達が考える民主制とは一線を画すものであることは明白である。

その中で最も大きな理由は治者と被治者の同一性である。今日の民主制下においては投票を行う被治者は立法行為を行えず、治者のみが立法行為を行う。これは代表による政治的意思決定という「代表制」と結合した「代表制民主主義」が今日の民主政だからである。

 

この「代表制」は中世から近世の欧州で見られた身分制議会に源を求めることができる。しかし、身分制と言われるだけあり、選挙権・被選挙権共に極めて不平等なものであった。ここでは「財産」が大きな要件となり、制限選挙が実施されていた。この考えの根底には財産を持つ者のみが経済的・精神的独立を維持し、健全な政治的判断力を行使するに足る高度な教育を身に付けているという理解があった。

バークはこの時、「国民代表」の代表観を生み出した。選挙民は議員の優れた政治的判断力を信頼して一票を投じるのであり、両者の間では、国民全体の利益を追求してもらうための一種の「白紙委任」が行われていると見る考えである。この考えはエリート制と極めて親和性が高く、身分制の側面をフォローすることになる。

選挙民の意志や利害は国民全体の利益の前におろそかになってしまうのも致し方無いことを示しており、古代ギリシャの治者と被治者の同一性を崩してしまいかねないものであった。

 

その後、人民主権論が急進的なプロテスタントによって主張されるが、それを理論建てしたのはルソーである。ルソーは『社会契約論』において、国民は自分の一身と全ての力を結合させ一つの共同体を作る。この共同体は各人の意志や利害に影響されない超然的な「一般意志」によって運営されなければならない、としている。

この前提にはもちろん条件があり、それは市民全員が強い共同体意識を持ち、公共精神を養うことある。

一般意志を基にルソーは代表制を批判したが、人民全員の直接参加、徳の重視という点に古代民主政と親和性はあるものの、行政活動に必ずしも全員が関与する必要はないとしている点で一定の距離があることの認識は必要である。

ルソーの考えはそのままの形で実施されることはなかったが、アメリカ独立戦争フランス革命において理論的な支柱となり、理念に大きな影響を与えることになる。

 

自由主義と民主主義は圧倒的な権威を誇ったカトリック教会に対して共同戦線を張っており、教会勢力は双方にとって共通の敵であった。

カトリック教会は権力が集中した王権そのものであり、閉鎖的、身分制的であったからである。

しかし、教会勢力が衰退するようになると、自由主義からは民主主義が自由実現のための要求を阻む障害のように感じるようになり、一方の民主主義からは自由主義が人民主義を阻む大きな壁と認識するようになっていった。

 

自由主義を構成する中には「私的所有権の不可侵」があり、所有権の尊重という考えは裕福な財産所有者による寡頭制支配を正当化する論理へとすり替わり、自由主義の柱はブルジョワジーのエリート支配のための格好のイデオロギーへと転化してしまった。

一方の民主主義は私有財産の制限もしくは廃止を求めるような社会主義思想が加わり、互いに緊張感を高め合ってしまった。

 

欧州より先に民主主義を導入したアメリカを題材としてトクヴィルが『アメリカのデモクラシー』を記した。その中で、民主主義という制度には、多数者が数の力で少数者の権利を蹂躙する「多数の暴政」が起こる危険性がある、と主張する。

直接的な暴力が介在することではなく、利益誘導という手段によって人間の自由を抑圧する「穏和な専制」が成立するとしていた。

 

また、ミルも『代議制統治論』において、個人の権利と利益の擁護という自由主義の理念を守りに抜くためには、全ての市民が政治的意思決定に参加する権利を持つ必要がある、民主的な参加こそ正に自らの選出した代表の同意した法律によって統治される自由である、と主張し、民主主義と自由主義の誤解を解く重要な役を務めることになる。

ミルは少数の有識者に複数投票権を与えるというエリート主義的な考えも見られたものの、選挙権無くしては個人の権利を守ることはできないことを明確にした点でその議論は正に自由民主主義を理論的に完成させるものであったと評価することができるであろう。

 

…以上書き連ねてまいりましたが、私の考え方の一例ですので、是非ご自身でも考えてみて下さいね。良い考え、答案ができましたらお教え下さい。

 

参考にさせて頂いたのは有斐閣の『政治学』です。

下にリンクを貼っておきますので是非公務員を志望される方は一読くださいね。

 

 それでは、また近いうちに書くことができるよう、努力したいと思います。

本稿を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

Nao-Nao

★【論述対策】目指すべき社会像について★

ご無沙汰しております。Nao-Naoです。

前回の記事で書かせていただいたように、目下、リハビリ代わりとして、ニュース記事から公務員試験の理解度加増に役立つようなものを選んでいきたいと思います。

 

まず、先にお伝えしたいのは国家公務員Ⅰ種(現国家公務員総合職試験)の本当の難関は二次試験の論述試験だということです。

もちろん、一次試験の択一試験も大切で、難しいですが、論述は理解度と論述力を見ていますので必然的に分量を書かせるような問題になっています。

問題用紙については、大学の試験で用いられるようなA3用紙が両面記述できるようになっており、両面(A3用紙2枚分)の8割は埋める必要があります。

 

さて、形式的な説明はこの程度にして、ニュースを見ていきたい。

このブログでは単にニュースの紹介をするだけではなく、この内容が公務員の記述試験に転用された際にどのように書けばいいのかについても目処を示すことも目指していきたい。

 

www.nikkei.com

この記事から「目指すべき社会像」を問題として今回は考えていきたい。

先に考えておきたいのは、論の組み立て方と考えるポイントだ。

 

組み立て方は単純明快、「①結論→②理由→③自分の考えに与え得る問題点→④問題点の改善案→⑤結論の言い換え」である。

どんなに難解な問題であってもこの書き方に収斂すると私は思う。

見返しやすく、読みやすい、シンプルイズベストな回答を出しやすい。

 

考えるポイントとは、着眼点及び理論のことを指す。この場合だと、着眼点は社会像であるからして、自由主義的考えを持つか、社会民主主義的考えを持つか、自己の思考を統一しておく必要がある。

また、理論については大きく2つある。①大きな政府、②小さな政府である。

大きな政府社会民主主義的思考と結びつきやすく、小さな政府は自由主義的思考と結びつきやすい。

 

自由主義的思考に立てば、現在の日本の状況は極めて不都合・不合理な状態だ。なぜなら生活保護という制度によって高額納税者が受けるべき恩恵が受けられていないからである。

しかし、見方を変え、社会民主主義的思考に立ったとしても、現在が不都合・不合理な状況であることに変わりはない。なぜなら、現在の制度では満足に社会的困窮者達に対する援助ができていないからである。

 

さて、見方が違うにもかかわらず、各々の問題点が出てきてしまった。これが、公務員試験によくある形である。回答者がどのような思考であったとしても、問題が発生するようにできている、素晴らしい問題である。

 

まず、小さな政府とは何だろうか。

小さな政府とは市場の自律性を回復するために政府の介入を出来るだけ小さくする政府を指し、イギリスのサッチャー政権やアメリカのレーガン政権、日本の小泉純一郎政権・中曽根康弘政権がこれに当たる。

一方、大きな政府とは経済や社会が複雑化するなかにおいて、国がその問題を解決することが期待されている政府を指し、アメリカのオバマ政権やイギリスのアトリー政権がこれに当たる。

 

ここで挙げた例に対しては様々な問題があり、対応策も色々あると。それを理論を基に組み立てていけば、良い回答ができると思う。

もちろん、大きな政府が良い、小さな政府が良いという単純化された議論をしたいわけではないので、しっかりと理論家やキーワードを押さえ、それに対する批判内容も踏まえておく必要がある。

キーワードとしては「夜警国家」「リバタリアニズム」「所得の再分配」「福祉国家」「国営化/民営化」「規制強化/規制緩和」等がある。

 

ぜひ、一稿、このタイトルで自身の考えをまとめてみてはいかがだろうか。

もし、考えがまとまったり、一稿できたならば、読ませていただければと思います。また、質問等があれば、いつでも問うてください。誠心誠意お答えいたします。

 

今回の問いはいかがでしたでしょうか。

また、このような面白い記事があれば適宜紹介していきたいです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

では、また近いうちに…。

 

Nao-Nao