官僚になれなかった夏

はじめまして。ブログ初心者のNao-Naoと申します。このブログでは日常の時事問題や公務員試験の勉強・受験時の心構え、就職活動等について書いていきたいと考えております。何卒よろしくお願いいたします。

★【ニュース】貿易関係から見る日韓関係について2★

こんばんは。ご無沙汰しております。Nao-Naoです。

今月のPVがもう100を越えたとのこと、いつも見ていただいている皆様には感謝しかありません。私の拙いブログを読んで頂いてありがとうございます。

 

今回、私が気になっているニュースは、ついこの間、書かせていただいたいわゆる「ホワイト国」(現在は「グループA」)除外の問題についての延長線上にあるものなので、先に先般の記事を一読いただければと思います。

 

nao-nao.hatenadiary.com

 この日本の貿易措置に対して、先日韓国政府は日本を輸出管理の優遇国から除外する報復措置を発表しました。

www.nikkei.com

この措置について成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官は日本が原則から外れた不適切な輸出統制制度を運営したことに端を発するものだと重ねて強調している。

しかし、韓国政府の会見において「日本が輸出統制制度を不適切に運用した具体的な事例を教えてほしい。」と記者から尋ねられ、「公示改正案は基本的な地域区分を変更する制度改編に関する事項で、特定の国に関して話すのは不適切だ。」と答えるに止まっており、はっきりとした明示はされていない。

 

一方、日本側は7月3日に世耕弘成経済産業大臣が自身のTwitterではっきりと韓国に対する貿易措置の理由について発表している。

これに連なるツイートの中で、「従来から韓国側の輸出管理(キャッチオール規制)に不十分な点があり、不適切事案も複数発生していたが、日韓の意見交換を通して韓国が制度の改善に取り組み制度を適切に運用していくとの信頼があったが、近年は日本からの申し入れにもかかわらず、十分な意見交換の機会がなくなっていた。」とあり、①輸出管理に不十分な箇所が見受けられたこと、②日本からの申し入れに対して誠実な対応が見られなかったこと、を理由に挙げている。

そもそもキャッチオール規制は規制対象品目、客観要件、インフォーム要件の3種に基づき運用されている。対象となる製品は極めて広範で、リスト規制対象品ほど即座に軍事転用可能となるものではないが、使い方によっては大量破壊兵器や通常兵器の開発等に寄与する可能性がある製品、つまるところ、軽・重化学工業製品全般である。日本においてはワッセナー・アレンジメント協定等の国際レジームに基づいて経済産業省が制度を運用している。

www.meti.go.jp

事実、韓国から兵器に転用可能な戦略物資が密輸された案件は僅か4年で156件にものぼっている。戦略物資の内訳としては、北朝鮮金正男氏暗殺の際に使用された神経剤「VX」の原料がマレーシアなどに、今回の日本の輸出優遇撤廃措置に含まれるフッ化水素アラブ首長国連邦などに密輸出されていた。

 

日本はこれほどまでにしっかりとした証拠を積み重ね、何度も改善のための協議を求めてきたにもかかわらず、対応がなされなかったための「ホワイト国」除外したわけであるが、韓国側が今回行ったようなはっきりとした理由も無しに現状の貿易関係を破壊する目的で制度変更を行うことはWTO(世界貿易機関)においても認められる可能性は低いと思われる。韓国側は「公示改正は国内法と国際法の枠内で適法に進められたもので、相応の措置(対抗措置)ではない。今後WTOへの提訴に及ぼす影響はない。改めて申し上げるが、国内法と国際法の枠内で適法に制度を変更した。手続き面で透明性と正当性を確保しながら制度を変えていくもので、国際協約事項の原則を順守する。」と述べており、自信を窺わせるが、国内向けのパフォーマンスとしての自信なのか、本当に貿易というものを理解していないのか…。

 

この韓国側の発表はそのまま日本の措置について当てはまるのではないだろうか。日本の採った合法的な貿易措置こそ「適法に」進められたもので、「透明性と正当性」は確保されていると言っても過言ではない。軍事も日本を目の敵にしたような装備を進め、法律まで日本の後塵を拝すようであれば、いつまでたっても本当の意味で日本を追い抜かすことなど出来ないだろう。

 

Nao-Nao