官僚になれなかった夏

はじめまして。ブログ初心者のNao-Naoと申します。このブログでは日常の時事問題や公務員試験の勉強・受験時の心構え、就職活動等について書いていきたいと考えております。何卒よろしくお願いいたします。

★【⑪】官庁訪問体験記 2018'★

お久しぶりです。Nao-Naoです。

 

緊急事態宣言の解除がなされ、ようやく国家公務員総合職試験の日程が7月5日(日)の

開催予定となりましたね。

日程が不明の中、モチベーションの維持が非常に難しかったと思いますが、

日程が明らかになった以上、そこを目指して頑張っていただきたいと心より応援いたしております。

www.jinji.go.jp

以上のサイトは人事院国家公務員試験採用NAVIですので、

是非最新の情報を適宜確認してくださいね。

前回分もしっかりと貼っておきますので続けてお読みいただければと思います。

 

nao-nao.hatenadiary.com

 

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GABAを食べて、呑気に午後の部の開始を待っていると、

ある程度の塊で人が呼ばれ始めた。

午後の部が始まったことが分かり、これまでと同様、部屋中に緊張感が走りました。

 

私は二回目で呼ばれ、上にある会議室に集められました。

会議室は二つから三つ使用されているようで、一つの会議室内は六つ程度に分けられていました。いつも面接に呼ばれる際に使われる番号をランダムに振り分けられた机に五人程度の人員が充てられ、一つの議題に対して皆で考えをまとめるという、グループワークの形が採られていました。

 

一昨年の内容ですので、議題は伏せますが、なかなか意見がまとまりにくい内容で、

四苦八苦した記憶があります。

もちろん意見をまとめるだけではなく、発表もしなければなりませんので、

発表者等の選定も意見を整理する過程で行いました。

 

「この発表者は点数が高くつくのか…?」と感じていましたが、私の組の発表者及び他の発表者一人が次の面接までに脱落していましたのであまり関係ないかと思います。

 

発表が終わると、軽い講評が行われ、部屋に帰されます。

 

部屋に帰ると皆、次はどうなるのか不安な中、情報戦が展開されます。

「あの組は成績が良かったから上の階(いわゆる一軍部屋)に行ける」とか「あの組は発表者ですら落ちたから望み薄だ」等の流言飛語が飛び交うことになります。

しかし、このような情報戦の中にあって、本当に信用できるのは同じ机に座った仲間達だけであり、彼らからの情報しか余り信用してはいませんでした。

 

皆で交代しながらトイレに行きながら、呼ばれた人達の行方を追跡したりして少しでも確実な情報の確保に努めました。凄く切羽詰まっていたのだと今から思えば感じます。

 

そして、その次に原課面接に呼ばれ、15年目の高等教育局の課長補佐の方とお話をしました。

面接内容はこれまでと変わらず、志望動機・問題意識等が聞かれました。

これについての返事は良かったのですが、問題意識からの解決策→解決策における問題点を答える際に少し、時間を空けてしまいました。

面接官の方は優しく聞いてくれていましたが、面接において解答に詰まることは良くないことであると知っていたので、これは失敗したな、と感じました。

そこそこの返事を得て、「君の志望動機の強さは良く分かった。ただ、問題意識からのPDCAサイクルはやっぱりしっかり考えておいた方が良いよ」とアドバイスいただきました。この返答からもかなり厳しいのだと感じました。

だいたいの場合、本当の意味でのアドバイスをいただくと次の面接に繋がりづらいのです…。

 

部屋に帰ると人数が凄く減っており、10数人程度になっていました。

私が面接から帰り、10~20分程度経った頃、呼びに来る方が入って来られ、

残り2~3人程度しか残らないようなぐらいの勢いで番号を呼んでいきました。

もちろん私の番号も入っていました。皆虐殺だと気付いているようでがっくりと肩を落として廊下に並びました。そして対角線上にある会議室に全員入れられ、その場で文科省での採用可能性が低い旨通告されました。

職員の方に付き添われてエレベーターホールまで行き、見送られて帰宅することになりました。

 

私は帰宅した後、翌日に行く予定であった法務省の志望書を書き上げなければならなかったため、助かったと思った反面、やはり少し悲しくなりました。

官庁訪問はメンタルが鍛えられるなと痛感しました。

 

実は、この日、ある重大な事が起こっていて、翌日の法務省では大変なことになるのですが、続きはまた追々書いていきたいと思います。

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これで、第2クール1日目の文科省は終了です。

 

官庁訪問ではやはり得るものが多いと感じた次第で、可能であれば、

もう少し楽しめればよかったと感じます。

もちろん、官庁訪問中はストレスばかりしか感じないと思いますが、

全て終わった後に思い返してみれば必ず良い思い出になります。

 

第2クール2日目の法務省は面接が短いことで有名ですのでもう少しあっさりと書くことができると考えています。

 

次回は短いこともあり、もう少し早くに投稿したく思っております。

それでは、読んでくださっている受験生の方々、勉強、頑張って下さいね。

応援しております!

 

Nao-Nao。

★【⑩】官庁訪問体験記 2018'★

こんばんは。Nao-Naoです。

前回の更新から2ヵ月近く空いてしまいました。

4月からバタバタしており、ブログを更新する時間がありませんでした。

Twitterをする時間はあったのですが…お待たせして申し訳ございません。

 

さて、今年の公務員試験はイレギュラー対応に終始しそうです。

一次試験の択一試験も延期され、官庁訪問自体が以前の国家公務員Ⅰ種試験の時のように受験生全員に訪問させて頂けるのか、それとも三密を避けるために今年の採用を取りやめるのか、非常に難しい岐路にあると思います。

 

前回の体験記でおおよそ第1クールの官庁訪問は終わりましたので、今回は第2クールの官庁訪問について書かせて頂きたいと思います(第2クールからの訪問で採用されることは本当に稀であるので、その点は留意していただきたいです)。

前回の官庁訪問分はここに貼っておきます。

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第1クールが終わり、土日は心身共にゆっくりと休めることができました。

官庁訪問で知り合った友人との飲み会、②ひたすらホテルで半身浴、そして、

③時間を忘れるほどの睡眠、によって完全にリフレッシュすることができたのです。

 

そして、第2クールの初日、私は文部科学省を訪問しました。

文科省が第1クール初日に来なければ厳しいという話はその控室で後々同じ官庁訪問の方から聞くことになりますが、その時は、それを踏まえた上で、来年の官庁訪問について漠然と考え始めていた時だったのであまり気にはなりませんでした。

まず、第2クールであったということもあり、列に並ぶこともなく、表玄関からエレベーターを使い、待合室のある階まで移動します。

移動すると、左右両方の突き当りに長机が準備されており、訪問者の管理を行っていました。

私が第2クールからの訪問であることを伝えると、若い女性の事務官は少し驚いた顔をして私に終電記入用紙と、入館許可証を渡し、「待合室にて記入をお願いします。記入が終われば、こちらまで提出のほどよろしくお願いします。」と笑顔で伝えてくれました。

 

その長机から更に突き当りまで進んだところに控室があり、終電記入用紙にNAVITIME

で調べた終電時刻を記入し、入館許可証にも自筆署名をして提出しました。

提出後は許可証のみ戻り、その頃には第1クールを生き残った訪問生達が続々と待合室に入ってきていました。

文科省の控室には机に白いテープ?のようなものが貼ってあり、ホワイトボードマーカーで何か書けるようになっていました(情報交換用?)。

また、部屋にはウォーターサーバーが準備されており、正直、ペットボトルが置いてある他省庁よりも気兼ねなく飲むことができ、ありがたかったです。

壁中には啓発ポスターが貼ってあり、キャラクターをきっかけに話をしている机もありました。

同じ机になった訪問生達に話を聞くと、①文科省はもう既に一軍と二軍を決めていること、②こちらは二軍で、一軍は更に上階にある会議室に集められていること、を教えてもらいました。こちらは全く文科省を意識していなかったため、来年の予行練習に近いことを伝えると、更に③この二軍部屋では夕方ぐらいに必ず「大虐殺」がある、これで生き残れたら第3クールに呼んでもらえる可能性は高いが、おおよそ10人残れば良い方だろう。という情報ももらいました。部屋にはおよそ40~45人程度の訪問生がいたので、この中でそれだけの人が落ちてしまうのだと改めて官庁訪問の怖さを思い知らされました。

 

その後、面接が始まり、私は初めてということもあり、入口面接が行われました。

最初は初等中等教育局の3年目職員の方が、志望動機やどのような話を聞きたいか、等について5分ほど話をしました。

私は国際化教育の重要性について述べ、自身の大学院における経験から英語教育の早期化について主張し、面接官の方も一定の理解を示してくれました。

 

本当にそれだけで、肩透かしにあったような気がしましたが、そのまま控室に帰ると、時を待たずにすぐさま呼ばれ、今度は総合教育政策局政策課の方と面接を行いました。面接場所は局の部屋内にあるブースでした。

 

今度の面接官の方は7年目の方で、以前の部署が初等中等教育局で企画をなさっていた方でした。面接自体は非常にオーソドックスなものでしたが、文科省らしく、「どのような教育内容にすれば、あなたが主張するようなオーラルコミュニケーションができる人材が育つと思いますか。」であったり、「その問題意識はあなたの経験に基づいていますが、他の人の経験と普遍化できていますか。」であったりとかなり経験と実践に基づいた話をされました。

私自身は可能な限り広く説明し、薄くならないように自身の経験で裏打ちしました。面接官の方からのコメントは「問題意識も明確だし、アプローチの仕方もある程度鮮明に描けていますね。しっかり考えられていると感じました。次の面接でもこの調子で頑張って下さいね。」といったもので、非常に好意的なものでした。

 

そして、しばらく控室で待機し、どのような質問をされたか、誰と面接をしたか、といった情報交換を行っていました。

1時間程度待った後、また呼ばれ、今度は科学技術・学術政策局の9年目の方と面接をセッティングしていただきました。

 

最初に相手の方から「希望の話はなかなかできないとは思うけど、公務員は部署を回されることも多いから、少しでも興味があることを聞いてくれると嬉しいです。」と丁寧に仰られ、いつも通り志望動機、問題意識等を聞かれました。そこは無事無難に乗り切ることができましたが、最後に「うちの局について興味のあることはあったりしますか?」と聞かれ、咄嗟に産官学の取り組みについて私の大学での産官学連携の取り組みを交えて、お聞きしました。

その機転が良かったのか、「案外志望分野的に弱いと思っていたこの局でも良くこれだけ話ができたね。素直に凄いと思うよ。次は順番的に昼過ぎになるかもしれないけど、次も頑張ってね。」と言われ、心強く感じました。

 

結局、そのまま昼ご飯に入ることになりましたが、その直前に10人程度まとめて番号が呼ばれ、その方達はそのまま控室に帰ってくることはありませんでした。

名前を呼ばれた方達が全員出ていったのと入れ替わりで職員の方が入ってきて、お昼休みとなりました。

一緒に飲みに行った友人がいたので、お昼は共に下の食堂で食べ、長期戦になった場合に糖分を補給するために省内のコンビニでGABAを買いました。

午後はチョコレートを買っておいてよかったと思うぐらい、周りの方々が帰宅していくことになるのですがそれは次回に書きたいと思います。

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今回は文科省午前の部を久々に執筆させて頂きました。

本当に長い間お待たせしてしまい、申し訳ございませんでした。

 

公務員試験も先行きが不透明な中、やきもきしている方も多いと存じますが、その不安を銃弾に変え、日々勉学に取り組むことで、しっかりと試験が行われた暁には持ち弾としてこの期間に学んだことを活かせるよう頑張って下さいね。

体調管理がこのご時勢に関わらず、テストにおいては非常に大切です。

この体験記を読んでくださっている読者の皆々様もより一層ご自愛くださいますように。

 

Nao-Nao。

★【過去問】国家公務員総合職試験(行政) 政治学★

こんばんは。Nao-Naoです。

今回は少し早めに更新してみました。

 

前回の過去問に対しては、私自身が解いていなかったため、

解決指針を示せなかったこと、申し訳なく思います。

 

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今回は私が実際に解いた政治学の問題について述べることが出来れば、

と考えています。政治学は行政区分で受験する人達にとって避けられない分野ですから是非一緒に考えられれば嬉しいです。

直近の過去問については以下の人事院のHPを参考にして下さい。

www.jinji.go.jp

 

*多分に漏れず、全文を載せると著作権の関係から問題になる可能性がありますので、端的にまとめなおしておりますこと、ご承知おき下さい。可能な限り、問題文の本意から逸れないようにはまとめているつもりですので、何卒宜しくお願い致します。

 

以下問題、

 

政治学】今日では我が国を含む多くの国において,医療保険・年金・雇用対策・生活困窮者への扶助といった広範な分野において,国家が福祉サービスの提供者として中心的な役割を果たしている。国民の福祉の向上に積極的に関与する国家のことを福祉国家と呼ぶ。…(中略)…市場における自由競争に任せているだけでは,経済的格差などの諸問題は解決せず,国家がこのような問題に率先して取り組むべきだとの認識が福祉国家建設の礎となったと言っても過言ではない。

福祉国家に対しては,高い租税負担率や政府の財政赤字の増大が経済全体に悪影響を及ぼすとの批判がある。一方で,福祉国家自体に対し原理的な批判を展開する政治理論も存在し,その一つがリバタリアニズム(自由尊重主義)である。

代表論者のR.ノージックは,国家は国防・司法・治安という最低限の役割を果たせばよく,それ以外については個人が任意に加入・脱退できる民間の組織及び事業主体、共同体に任せるべきだと主張する。

リバタリアニズムの主張の内容と論拠を整理し,リバタリアニズム福祉国家批判の意義と問題点について,具体的な事例を挙げながら論じなさい。

 

この問題、試験会場で見た時、ガッツポーズをした思い出があります。なぜなら、前日の復習で用心深く読んでいたところが偶然この分野だったからです。

おかげで私はこの設問、8割程度の得点を頂くことができました。

だいたい、分量は表28行、裏28行の大学テスト用紙のようなものの内、8割以上書かなければなかなか厳しいと思います。

つまり、(28+28)×0.8=44.8≒45行 となります。

 

<考え方(一例)>

まず、リバタリアニズムの主張についてですが、「個人の完全な自治最小国家」に尽きると思われます。アダム・スミスの『国富論』と同じく「個人が自由に自己の利益を最大限追求し、競争することが「見えざる手」によって社会全体の利益の最大化にも繫がる」と考えています。

 

リバタリアニズムの理論家、なかなか忘れがちですが、簡単に確認しておきましょう。「ミルトン・フリードマン」「フリードリヒ・ハイエク」そして「R.ノージック」です。

 

勿論、リバタリアニズムにも様々あり、大まかに分けると⑴無政府主義(ハード・リバタリアニズム)、⑵最小国家主義(ソフト・リバタリアニズム)、となります。⑴で書いても良いかもしれませんが、公務員試験という特性上⑵の方がよりベターだと思います。

 

⑵は「夜警国家」であり、この思想の根底には”政府に対する不信感”があります。国家に任せているとロクなことが無い!というのがこの思想の源流にあると言えるでしょう。

 

そして、問題提起の意義は「国家による経済活動及び個人活動への介入の程度を考える」ことに集約出来ます。つまり「大きな政府の否定」と「天賦の才能の肯定」です。

また、狭義で見ると、JT(日本専売公社)、JR(日本国有鉄道)、NTT(日本電信電話公社)、日本郵政(郵政事業庁)のような民営化を考え直すことであると思います。

 

最後に問題点ですが、これについては具体例が沢山思い付くと思います。

例)「年金制度」…高齢者に対する生活保障

  「障害者保護」…障害者に対する生活保障

現代社会において、何よりも重視されるべき生存権の保障が社会的弱者に対する保障がリバタリアニズムの観点からは不可能であるということを述べられれば良いと思います。

 

今回は不十分ながら考え方の一例を書かせて頂きました。

むしろ、造詣が浅い中で書いてしまい、混乱されるかもしれませんが、問題文だけは本意に沿っていると思いますので、問題だけ参考にして下さっても全然構いません。

「…のようにすれば良い」や「…というところが分かりづらい」という意見がありましたらまたお教え頂ければ非常に助かります。

 

では、今回はこれぐらいで筆をおきたいと思います。

また、時期を見て書かせて頂ければと思います。

 

Nao-Nao。

★【過去問】国家公務員総合職試験(政治・国際区分) 国際関係B★

おはようございます。Nao-Naoです。

 

また1か月近く更新が開いてしまい私のブログを楽しみにして下さっている方々には非常に申し訳なく思っております。

言い訳をさせて頂きますと、入社までに必要な資格の習得の勉強に追われていたことと、論文を執筆していたことが理由です。

恐らくどちらも私のタイムスケジュール管理のダメさ加減に起因するものであると私事ながら慄然としております。

 

今回は久しぶりに官庁訪問ではなく公務員試験の勉強、特に公表されていない過去問についてお伝えできればと考えております。

人事院のHPにあります総合職募集要項の下に「試験問題例」があり、そこをクリックすると一応、抜粋された過去問を見ることができます

www.jinji.go.jp

 

しかし、「国際関係B」についてはなかなか英文が掲載されず、難易度的にどのようなものか判断がしづらいと思います。

ですので、今回は、私が1回目に受験した年度の「国際関係B」について述べます。

私自身は英語が苦手でこの問題は選択しなかったので、参考程度に大まかな雰囲気だけでも理解して頂れば、特に独学の方だと驚かないと思います。

 

*全文掲載するのは著作権的に少しまずいのかなと思いまして、全文の掲載は見送らせていただきますが、文頭及び文末の記載は範囲理解のために残しております。また、問題の下に出典先であろう書籍を挙げておきますので、そちらの方を確認していただければ、と思います。

 

以下問題、

 

[国際関係B]次の英文は,第二次世界大戦後の国際関係論の出発点となった学問的論考の一部である。英文について適切な用語を用いながら論点を簡明に説明しなさい。そして,英文の議論が,戦後の国際関係論の発展にどのように寄与してきたのかを明らかにし,具体的な例を示しながら,今日の国際社会にどのような影響を与えているのかを論じなさい。

 This book purports to present a theory of international politics. The test by which such a theory must be judged is not a priori and abstract but empirical and pragmatic. The theory, in other words, must be judged not by some preconceived abstract principle or concept...(中略)...within itself?

 The issue this theory raises concerns...(中略)...use of force to remedy these defects.

 The other school believes...(中略)...evil rather than of the absolute good.

 

恐らくこの文章はMorgenthau, Hans J,(1992), Politics Among Nations – The Struggle for Power and Peace, New York, Mcgrew Hill からの抜粋ではないかと思います(日本語ではモーゲンソー『国際政治―権力と平和』(福村出版、1998年))。

モーゲンソーはリアリストの大家で、公務員試験には必ずと言っていいほど出ます。しかし、原文を読んでいるかと言われればなかなか難しいのかと思います。

公務員試験勉強の合間にでも、気分転換と理解の促進を兼ねて、興味を持たれた方は是非一読下さい。

 

では今回はここまでにしておきたいと思います。

また、更新は必ずしますので見て頂ければ嬉しいです。

 

Nao-Nao。

★【⑨】官庁訪問体験記 2018'★

おはようございます。

ご無沙汰しております。Nao-Naoです。

 

結局、昨年の末に以下のような記事を書いておきながら、満足に新年のご挨拶も出来ないようなブログ運営をしてしまい、忸怩たる思いであります。

 

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今年も、皆様にとってより良き年となりますことを祈念いたしているのは当然ですが、特にブログを読んでくださっている様々な受験を控えていらっしゃる方々にはより一層大きな大輪の花が咲かれますことを重ねて祈っている次第です。

 

ブログの書き方も朧げになりつつある中、官庁訪問の続きを早く書いて、2018年度分は終了させたいと考えております。

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 2つ前の記事ですのでリンクを貼っておきます。

こちらを先に読んで頂いた方が今回書かせていただく体験記の理解を深めやすいのかなと思います。

 

⑧からの続き

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昼食をとって、控室に戻ると同机にいた受験者がいなくなっており、

更に人数が減ったのだと感じました。

そういえば昼食に出る際、複数人まとめて番号を呼ばれ、

「あなた達は昼食に行ってきて構いません。○○時○○分でにこの控室に帰ってきてください。」と言われたのを思い出し、「あなた達『は』」ということは、そうでない人達もいるのかと改めて官庁訪問の厳しさを思い知りました。

 

国土交通省の控室にはコーヒー(ブラック)、紅茶花伝(ミルクティー)、緑茶があり、緑茶の減りだけが異様に早かったのを記憶しています。

また、昼食後に情報交換で1日目に外務省に行った人等から他省庁の動向を聞く等し、

本当に情報戦とは精神的に厳しいものなんだと実感しました。

 

その後、面接が再開され、私は自室を持たれている50代くらいの面接官の方とお会いしました。

その部屋に呼ばれた時は2人だけ呼ばれ、常時警備員のいるフロアで待機することになり、1人が外の椅子で待機、という形でした。

私は後の順番でしたが、場の空気に呑まれてしまい、初めて緊張感を覚えました。

面接を終え、外に出てきた先行者が扉を閉めると同時に首を横に振り、「かなりの圧迫だから気を付けた方が良いよ。」と言われました。

 

先行者はそのまま控室に戻っていきましたが、あまり雲行きは良くなかったのだろうなと背中を見て感じていました。

1分後、ノックをして中に入ると、控室の8割ぐらいの広さのところに、面接官の方がいらっしゃり、ニコニコしながら、横にある椅子の方に座るよう促してきました。

規定通りに挨拶と自己紹介を終え、着席すると、面接官自身の経歴の紹介も無く、志望動機を聞かれました。

これまで積み重ねてきた「⑴面接官自身の来歴⇒⑵自身の志望動機に⑴を組み合わせて述べる」というフォーメーションを崩され、面食らった私は思った通りの発言をすることが出来ず、防戦一方となりました。

ちなみに、その時に相手にされた質問は「どうして○○では出来ないのか」「どうしてこれまではあなたの主張するようなことが出来なかったと思うか」「あなたの志望動機ならば○○省の方が似合うと思うが、なぜそちらでは叶えられないのか」という定番の質問の中でもかなり圧迫の質問形式なものが多かった気がします。

勿論、これまで培った弁舌を尽くして説明しましたが、「○○という志望動機ではこの省で通用しないと言われたらどうするのか」「これまでの経歴で国土に類するようなものが無いが、いきなり関心を持ってこれまでの考えとの統一性は取れているのか」と反駁され、取り付く島もないように感じました。

 

今回の面接が最も厳しかったと感じながら面接室を後にし、控室に戻ると先程の先行者からどうだったかを聞かれ、かなり厳しい面接内容であったと伝えました。

その後、もう1人、30代の方の面接を挟んだのですが、聞かれることはオーソドックスなことばかりで、国土交通省官庁訪問は失敗であったと肌で分かりました。

そして、奇しくも先程の面接を行った2人が同時に呼ばれ、1人ずつ採用可能性が低い旨伝えられました。

 

帰りにはその人と共に富国生命ビルB2Fにある「萬里」というお店で冷麺を食べてアルコールを飲み、帰りました。

fukoku-bldg.jp

今回は情報交換ではなく、大学のことや就職活動自体のこと、また研究等幅広いことについて話をし、打ち解けることが出来たと思います。

いい気分でホテルに帰り、半身浴をしながら明日過ごす東京での観光地巡りについて思いを巡らせていました。

 

官庁訪問ではリフレッシュの仕方、気の緩め方が本当に大事だと感じた3日目となりました。

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以上が私の過ごした第1タームでした。

かなり精神的にも、肉体的にもしんどかったですが、現在でも共にお酒に行く朋友達を得ました。彼、彼女達は今公務員ではありませんが他業種で広く活躍しており、新入社員の洗礼について愚痴を聞かせてくれています。

 

2日間の休みについては軽く1つの記事に纏め、次の第2タームに訪れた省庁について書きたいと思います。

第2タームからの採用可能性は低いと知っていながら来年の官庁訪問について少しでも情報を得ておこうとしていた節があります。

よって、読者の皆様にはあまり参考にはならないかもしれませんが、書かせて頂こうと思います。

 

長らく更新が空いてしまっていたこと、重ねてお詫びを申し上げ、必ず次は近いうちにあげさせてもらうことを約束し、今回の結びとしたいと思います。

今回も長い記事を読んで頂きありがとうございました。

 

Nao-Nao

★【箸休めとお礼】基本的な理解に資する話と今年1年のお礼★

おはようございます。Nao-Naoです。

今回はなんだかんだと言いながら10日間も期間が飛んでしまいました。

楽しみにしていた人には本当に申し訳なく思っております。

 

今回はこのブログを読んでくださっている方からアドバイスをいただきまして、国家公務員総合職についての基本的な話をしてみたいと思います。

 

皆さんは国家公務員と言えば、どのような認識を持たれているのでしょうか。

「高給取り」「偉そう」等々、偏った理解がなされているものと推察いたします(私も公務員試験を受験する前までは同様の認識でした)。

 

国家公務員はキャリア(所謂、総合職)―約16,000人とノンキャリア(所謂、一般職)―約250,000人に大別されます。キャリアは全公務員(地方公務員や特別職を含む)の0.5%と極めて限られた人達であり、日本の今後を担っていく人達である。

しかし、国家公務員総合職試験の受験者数は減少を続け、入省した若手人材の流出も続いています。理由は「昇進の遅滞」や「労働時間の長さ」にあると言われています。

 

では、どれほどまで「キャリア官僚」とは稀有な存在なのか。2017年の在職者数を基に見てみると、

 Ex)〇〇省(国家公務員の在職者数)―キャリア官僚数

という内訳になっております(防衛省は書記官や事務官など多岐に亘るため割愛)。

彼らがこの国を動かしていると言っても過言ではないということが理解していただけると思います。

 

もちろん、国を担う仕事に就くためには国家公務員総合職試験という試験をパスしなければなりません。国家公務員総合職試験は司法試験、医師国家試験と並び、「三大難関試験」と呼ばれています。

 

この試験の流れとしては国家公務員6級職採用試験→国家公務員採用上級試験→国家公務員採用上級甲種試験→国家公務員採用I種試験→国家公務員採用総合職試験(院卒者、大卒程度)となっており、難易度的にも古い試験の方が難しくなる傾向にあります。

しかし、最新の合格率は7.2%と低い水準を維持しており、お話した官僚の方は「問題の難易度よりも受験者の質の下落の方が大きいのではないか」と仰っていました。

実際、私が受験した年も難しかったと感じたのですが、過去問ほどの難しさはなかったと記憶しております。
 
過去問をいくつか挙げるならば、
①民主主義(デモクラシー)については様々な議論があるが、今日においては、民主主義を超える政治体制は存在しないというのが大方の見方である。このような民主主義に関する政治理論の展開を複数の研究者を挙げながら論じなさい(政治学)。
 
②1975年に先進国首脳会議ないし主要先進国首脳会議という名称で始まった主要国首脳会議(いわゆる「サミット」)は、その時々の国際社会が抱える課題に応じて変容しながら、今日に至るまで毎年開催されてきた。40年以上に亘るその歴史を、制度化される契機を指摘した上で、時期区分を設定しながら、どのように変化したか国際レジーム論の観点から論じなさい(国際関係A)。
 
いずれも読みやすいように変えている部分がありますので、参考までに考えていただけるとありがたいです。
 
とっ散らかった主張になりましたが要点は3つ、⑴非常に難しい試験である事、⑵試験に合格すれば頭の良さは必ずどの企業でも認めてもらえるようなものであること、⑶勉強は多肢選択式だけでは足りず、むしろ論述をメインに理解を深めていった方が良い事、です。
 
最後になりますが、今年1年、私の拙いブログを見てくださってありがとうございました。初めてブログを書いたということもあり、非常に分かりづらい箇所もあったと思います。それでも、よく読み取って下さり、DM等で相談をして下さる読者の方々に支えられてこの令和元年の年末を迎えることができました。
来年からも引き続き、残っている官庁訪問の体験記(昨年分と今年分)を書き上げたり、日々のニュースについて書いていこうと考えております。
これまで通り、Twitterの方でも蕪雑ながら情報発信をしていくことが出来ればと思います。
 
それでは皆様におかれましても、来たる令和二年が良い一年となりますよう心からお祈り申し上げ、ブログの締めとさせていただきます。
 
本年もありがとうございました。
 
Nao-Nao

★【⑧】官庁訪問体験記 2018'★

おはようございます。Nao-Naoです。

今回は1週間程度のブランクで筆を執ることが出来た私を褒めたいと思います。

実はつい先日、大学院にお邪魔をした際に「大学の発行する雑誌に論文を1本書いてくれないか」と担当者の方にお願いをされ、1本論文を書く破目になってしまいました。

 

前回までの記事を貼っておきますので、併せて読んで頂けると嬉しいです。

1日目「防衛省

 

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 2日目「内閣府

 

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今回は3日目に訪れた官庁である「国土交通省」について書きたいと思います。

国土交通省は何度説明会に足を運ぶかがウエイトを占める、という話を聞きました。

しかし、それを聞いたのが官庁訪問中であるという私自身の情報収集能力の低さを露呈する結果となってしまいました。

 

国土交通省を訪れた時、西日本では長雨が続いており、所謂「西日本豪雨」の被害が徐々に明らかとなってきていました。

国土交通省の入居する中央合同庁舎2号館庁舎に入ると、既に防災服を着た人達が歩いているのが見え、とんでもない時期に国土交通省に来てしまったなと感じました。

 

案内されたのは庁舎の下にある会議室で、おおよそ40人程度の官庁訪問者がいました。

そこには、内閣府でよく話していた友人(知り合って2日目)がおり、緊張を程よく緩和することができました。

そして、国土交通省では控室の中に常に職員の方が2~3名いて、私達官庁訪問者達を観察しており、机の上にある固定電話が鳴ると、その職員達を通じて呼び出されるという仕組みが採られていました。

だいたい、最初は1回で5人程呼ばれます。

私は2回目に呼ばれ、同じ地下にある会議室でパーテーションで仕切られた状態の個別面接を受けることになりました。

 

最初に面接をしてくださった方は30代の課長補佐で、凄くフランクに接してくださいました。

まず、官庁訪問の労を労っていただき、自身の時も緊張でなかなか寝られなかった等のエピソードを交えて話してくださいました。

緊張を解す時間を設けてくださっているのだと感謝しながらお伺いしていると、「私は志望動機を今で言う国土強靭化計画に求めたんだけど、(私の名前)さんも同じような動機なんだね!どうしてこの志望動機を持つに至ったのかな?」と質問をされ、予想の範囲内の問いでしたので流暢に自身の意見を伝えました。

 

すると、「なるほど、確かにそれはうちの省しか出来ないことだ。よくそんなところに目をつけたね。1日目、2日目と訪問した官庁の手応えはどんな感じだった?」と好印象を持っていただけました。

後は、学生時代に力を入れたことや趣味等、他省庁で聞かれたことと同じ質問をされました。最後は笑顔で、「次は治水関係の人に話を継いでもらえるようにお願いしておくね!」と声をかけてもらい、好印象の内に面接が終了したのだと分かりました。

 

控室に戻り、部屋にあったお茶を飲みながら、面接での問答をメモしていると、メモが終わるや否や呼び出され、上にある水管理・国土保全局治水課に行って欲しいと言われ、向かいました。

 

そこでは40代の課長が待ってくださっており、応接室のようなところで原課面接を受けることになりました。

この課長さんは私のために資料を作ってくれており、図や写真、グラフも多く、視覚的に分かり易く説明してくださる方なんだなという第一印象として持ちました。

そして、ご自身の経歴から、どのような事業を行っているのか、治水は国を治めるには必要不可欠な要素であるから、使命感を常に持って働いていること等を説明してくださいました。

その後、国の行っている事業についての質問はあるか、と問われ、防災の観点から見た治水事業の重要性を話しながら、他省庁との協力関係、官庁訪問の少し前に起こった北摂地震に関する問題点等についてお聞きしました。

 

課長さんはメモを取りながら話を聞いてくださり、十二分な説明を私に与えて下さいました。また、面接終了時には「経験に裏付けされた問題意識が沢山あり、治水という現代ではあまり着目されていない課題に上手く結びつけられている。良いと思います。」とフィードバックをいただきました。

 

上機嫌で控室に戻ると、席が4~5程度空いており、面接に行かれている方かなと思っていましたが、帰ってきませんでした(友人に聞くと、国土交通省は脈なしの人を早く帰すのでは、と言っていました)。

その後、昼休憩に入って構わないと連絡があり、友人と合同庁舎地下にある食堂まで食べに行くことになりました。

さすがに3日目ともなると面接事態に対する緊張はあまりありませんでしたが、どのようなところを評価されているのか、面接官の表情はどうだったか等、昼食を食べながら意見交換をしました。

 

続きはまたの機会に書きたいと思います。

 

論文が完成すれば、こちらの方にも軽く載せたいと思いますので、

そちらも読んで頂ければ幸いです。

 

今回も読んで頂き、ありがとうございました。

 

Nao-Nao